Automation
請求書OCRで実現する「静かな」請求業務効率化|小さなチームのための自動化設計図
小さなチームや個人事業主に向けて、請求書OCRを活用した業務効率化の全体像を解説。メールで届くPDFをAI-OCRで読み取り、kintoneやスプレッドシートへ連携する具体的なフロー設計と、失敗しない運用のコツを紹介します。
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3日坊主気味の私でも続いている、朝にジャーナルを書くシンプルな習慣について。タスク管理ではなく、頭に浮かんだことを書き出すだけの朝ジャーナルが、どうやって「つくる時間」の余白を増やしてくれたのかを紹介します。
以前の私は、アラームを止めたその手で無意識にSNSを開き、メールチェックをし、昨日のニュースの続きを追いかけていました。体はまだ布団の中にあるのに、頭だけはすでにフル回転で情報の渦に飲み込まれている状態でした。
そうして始まる一日は、なんだかずっと「ざわざわ」しています。 やりたいことはあるはずなのに、焦燥感だけが空回りして、気づけば夕方になっている。そんな日々を変えたくて始めたのが、 朝にジャーナル(日記)を書く という習慣です。
「丁寧な暮らし」や「意識高い系の朝活」といった立派なものではありません。
ただ、寝起きのぼんやりした頭で、ノートにペンを走らせるだけ。3日坊主の常習犯である私でも、不思議とこれだけは続いています。
この記事では、頭の中が常にタスクやアイデアで散らかっているクリエイターや個人開発者の方に向けて、私のゆるい朝ジャーナルのやり方と、それがもたらしてくれた静かな変化についてお話しします。
読み終わる頃には、「明日の朝、ちょっと書いてみようかな」と思ってもらえたらうれしいです。
先に結論をお伝えすると、朝ジャーナルを書き始めてから、「つくるための余白」が確実に増えました。
物理的な時間が増えたわけではありません。
増えたのは脳内メモリの空き容量です。
私たちは寝ている間も、脳内で情報の整理を行っています。朝起きた瞬間というのは、整理しきれなかった感情の残りカスや、今日やらなければならないことへの不安、ふと思いついた断片的なアイデアなどが、水面の泡のように浮き上がってきている状態です。
朝ジャーナルは、これらをすべて書き出すことで、脳の排水(デトックス) を行う作業だと感じています。
泥水のようなモヤモヤを最初にすべて出し切ってしまうと、あとには透き通った水だけが残ります。
そのクリアな状態でデスクに向かうからこそ、迷いなくクリエイティブな作業に没頭できるようになりました。
ジャーナルを始める前の私の朝は、まさに「情報の濁流」でした。
目覚まし時計代わりにスマホを使っていたので、アラームを止めた流れで通知を見てしまいます。
「あ、クライアントから返信来てる」 「このニュース、どういうこと?」 「友人が楽しそうな写真を上げている」他人の都合、他人の感情、他人の生活。
それらの情報が、寝起きの無防備な脳になだれ込んできます。
自分の一日が始まる前に、自分の脳が、今日やること以外の情報でいっぱいになってしまうのです。
シャワーを浴びながらも
「今日のミーティングの資料、どこまでやったっけ?」 「あ、洗剤買わなきゃ」 「あのバグの修正方法、あれで合ってるかな」と、思考が過去と未来を行ったり来たりします。
頭の中が常にマルチタスク状態で、朝食の味もよくわかりません。
結果として、PCの前に座ったときにはすでに脳が疲弊していました。
「さあ、コードを書こう」「記事を書こう」と思ってもエンジンの掛かりが悪く、ついついTwitter(X)を見てしまう。そんな悪循環の中にいました。
そんな私がたどり着いた、現在進行形の朝ジャーナルのスタイルをご紹介します。
ルールは極めてシンプルで、頑張らないことが唯一のルール です。
朝ジャーナルを書くタイミングは スマホを触る前 と決めています。
この流れを徹底するだけで、SNSやニュースに流される前に、自分の一日を自分で始められるようになりました。
10分と決めてタイマーをかけてしまうのもおすすめです。
短いようでいて、意外とたくさん書けます。
使っているのは、コンビニでも売っているような安いノートと、お気に入りのボールペン1本だけです。
高級な手帳や特別なジャーナル用ノートを用意すると、「もったいなくて書けない」「きれいに書かなきゃ」とプレッシャーがかかってしまいます。
なので、あえて「雑に扱っても心が痛まないノート」を選んでいます。
朝ジャーナルに、「今日の目標を書こう」「感謝できることを3つ書こう」といったルールは設けていません。
最初の1行目だけ、こんな形で始めます。
そこから先は、思いつくままにペンを動かします。
タスクの不安でも、昨晩見た夢の断片でも、意味のない落書きでも構いません。
実際にノートに書いている内容は、だいたい次の3パターンに分かれます。
こうした感情を、そのまま言葉にして書き出します。
誰かに見せるものではないので、取り繕う必要はありません。
書いてみると、「意外と大したことではないな」と思えることも多く、感情のボリュームを下げる効果があります。
気持ちが少し落ち着いてくると、自然と「今日は何をする日か」が見えてきます。
ここで書いた内容は、ジャーナルを書き終えたあとに、必要な分だけタスク管理ツール(NotionやTodoistなど)へ転記します。
ジャーナルはあくまで「頭の中から取り出す場所」であり、「タスクを整理しておく場所」ではありません。
ネガティブな排水が終わると、自然とポジティブなアイデアが湧いてきます。
特に、シャワー中や寝起きにひらめいたアイデアは消えやすいので、ここで捕まえておきます。
「ノート習慣」や「朝活日記」が続かない理由は、たいてい 完璧を目指しすぎるから だと思っています。
ズボラな私でも続いている、ハードルを下げるためのコツをいくつか共有します。
字は汚くていいです。どんなにぐちゃぐちゃな字でも、自分が読めれば(なんなら読めなくても)OKです。
漢字を思い出せなかったらひらがなで書くし、文法が変でも気にしません。
誰にも見せることのない文章であり、書くことだけが目的です。
頭に思い浮かんだことを、目の前に置いた紙にそのまま、どんどん書きなぐっていきましょう。
ペンを持って固まってしまったら、そのまま書きます。
「書くことがない。眠い。コーヒーが熱い。窓の外で鳥が鳴いている……」
こうやって手を動かしていると、不思議と「そういえば、昨日の夢なんだけど」と、何かが引っ張り出されてきます。
手の動きが、脳を刺激するポンプのような役割を果たしてくれて、書いた文字がだんだんと文章になっていくはずです。
日記というと「後で読み返して振り返る」ものだと思いがちですが、朝ジャーナルは基本的に読み返しません。
目的は「書くこと(出すこと)」そのものにあるからです。
もちろん、たまにパラパラとめくると「この時めっちゃ病んでるな(笑)」と発見があって面白いですが、基本的には「書き捨て」で構いません。
図解案: 朝ジャーナル(排水)→ 頭の整理(クリア)→ タスク整理(Notion 等へ転記)→ 仕事開始(集中)の 1 日の流れ
こうして毎朝10分、ノートに向かうようになってから、私のクリエイティブワークには明確な変化が訪れました。
以前はPCを開いてから「さて、何からやろうか」と悩み、メールチェックに逃げていました。
今は、ジャーナルを書いている最中に「今日やるべきこと」と「今日やりたいこと」が明確になります。
ノートを閉じてPCを開いた瞬間には、すでにトップスピードで最初のタスクに取り掛かれるようになりました。
迷う時間がなくなったのです。仕事中にふと「あ、あれもやらなきゃ」と雑念が浮かぶことが減りました。
朝のうちに気になることをすべて吐き出しているので、脳が「今は目の前のことに集中していいよ」と許可を出してくれているような感覚があります。
「今日はやけに愚痴っぽいな」「今日は筆が軽いな」。
自分のコンディションを客観的に把握できるようになりました。
調子が悪いとわかっていれば、「今日は重いタスクは避けて、事務作業を片付けよう」と調整できます。
無理をして自己嫌悪に陥ることが減り、結果的に長く走り続けられるようになりました。
私たちクリエイターや開発者は、常に 何かをつくることに追われています。
より速く、より多く、より良いものを。
そうやってアクセルを踏み続けていると、いつかエンジンが焼き付いてしまいます。
朝ジャーナルは、そんな過熱しがちな脳をクールダウンし、静寂を取り戻すための小さな儀式です。
誰のためでもない、自分だけのための 10 分間。真っ白なノートに、頭の中のざわざわをすべて預けてみる。
そうして生まれた「余白」こそが、新しいアイデアや、本当に作りたいものを生み出す土壌になります。
もし、あなたの頭の中が今もざわざわしているなら。
明日の朝、スマホを手に取る前に、ノートとペンを手に取ってみてください。
Tech & Chill Labの /chill カテゴリでは、こうした「余白をつくる小さな習慣」をテーマにした記事も少しずつ増やしていく予定です。
その入口として、まずはあなた自身の朝に、静かな10分間を足してみてください。
生活リズムやタスクの回し方を含めた「余白づくり」を、仕組みから見直したい方の相談も歓迎しています。
Author
「つくる以外の時間はもっと減らせる。」をテーマに、小さなチームや個人のための業務フロー設計・自動化・開発環境づくりをしています。Tech & Chill Lab では、スモールビジネスの裏側から個人開発、生活の仕組みづくりまで、「つくる時間を守るための設計図」を静かに共有しています。
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